『相棒』に関して 62023年11月26日

"Louis, I think this is the beginning of a beautiful friendship."

『カサブランカ』(1942年)は、十代の頃、NHK教育(現・Eテレ)の字幕放送で観た。
登場人物が個性的なキャラクターばかりで、場面の変化にも富み、異国情緒も漂って面白かった記憶がある。

冒頭の1行は、言わずと知れたラスト・シーンの台詞。
和田誠『お楽しみはこれからだ』(1975年)に依れば、複数の訳がある。

・「ルイ、これが友情の始まりだな」
・「くされ縁だ」

「持つべきものは友だな」と言う字幕も見た記憶がある。まあ、「会話のニュアンス」に関しては観客側の受け止め方にも個人差があるだろう。

・追記(27日)。

ポイントは、「beautiful」と言う単語だろう。
この語に依り、「お美しい友情」みたいな皮肉っぽい感じのユーモアを醸し出すわけだ。

・蛇足(29日)。

今回は「リック矢木」かな?
……と言うより、「ボギー矢木」だろう、結局のところ。

・試訳(30日)。

 「どうやら麗しき友情の始まりのようだな」。

原語のニュアンスには近いと思うが、「字幕」としては字数超過だろう。「秒数」と「字数」の関係には、厳格な制限があるそうだ。