戦争に関して 2 ― 2022年12月28日
いさかか旧聞に属するかも知れないが、ロシアで「兵役のがれ」(丸谷才一氏の使われた言葉を借用すれば「徴兵忌避」)の方法をネット検索する人が急増しているそうだ。
日本のTV番組で「日本でも醤油を飲むという話があったそうですね」と言った人がいたが、不謹慎ながら笑ってしまった。
筆者も子供(たぶん小学生)の頃、誰かに聞くか何かで読んだ記憶があるからである。
「醤油を一升瓶で飲む」という方法だったそうだが、単なる戦中の噂か実践した人がいたかは知らない。実際に行えば生命に関わるような気もするが。
江戸川乱歩の短篇ミステリーにも「徴兵(召集)のがれ」が動機になっている作品がある。太平洋戦争前――つまり真珠湾攻撃の前だから発表できたのかも知れないが、日米開戦後だったら駄目だったかも知れない。なにしろ、時の権力者の意向次第で「発禁」になるような時代だったらしい。
それにしても、「戦争」が不条理なインフレ(スタグフレイション?)の原因になるのは相変らずだ。終戦直後の闇米相場ほどにはなっていないようだが……まだ。
・註。
上記の「終戦直後」=「第2次世界大戦の一側面である太平洋戦争直後」の意である。
……現代日本に於ける口語体だから、概ね通ずる筈だ。