第五十段2021年12月24日

『吾輩は猫である』のような型の作品は、TVドラマで言う「シチュエーション・コメディ(situation comedy)」に当るのかも知れない。所謂「ギョーカイヨーゴ」には疎いので正鵠を射ているかは不明。

『ルーシー・ショー(The Lucy Show)』『じゃじゃ馬億万長者(The Beverly Hillbillies)』『特捜隊アダム12(Adam-12)』のようなタイプのドラマである……最後のものは少し異なるかも知れないが。
『猫』の場合、近隣の家や銭湯に遠征する(?)シーンはあるものの、概ね苦沙彌家の内部(庭を含む)での出来事を描写している。「滑稽味に主眼を置いた写生文」という感じである。