第三十六段 ― 2021年11月16日
『刑事コロンボ』と言えば、ヘンリー・マンシーニ(Henry Mancini、1924年-1994年)の作曲したテーマ曲を思い出す人も多いだろう。譜面を載せたいところだが、マンシーニの著作権は存続している筈だからそうも行かない。日本では『刑事コロンボのテーマ』として知られるが、本来は『刑事コロンボ』を含む複数の作品を放映していた『NBCミステリー・ムービー』という番組枠自体のテーマ曲だったそうだ。そう考えると、第36話「魔術師の幻想」でステージ・ショーとして歌われたマンシーニ作曲の『シャレード』は楽屋落ちと言えるかも知れない。
もっと露骨な楽屋落ちが、第38話「ルーサン警部の犯罪(Fade in to Murder)」にある。第15話「溶ける糸("A Stitch in Crime)」のレナード・ニモイに続きウィリアム・シャトナーの出演であるのはともかく、コロンボの部下役で同じく『スター・トレック』の「ミスター・チェコフ」ことウォルター・ケーニッグも出演している。さらに凄いのは、コロンボが撮影所(?)へ行くと、映画『ジョーズ(Jaws)』(1975年)で使用されたロボット鮫がいるというオチである。ご存じの方も多いだろうが、『刑事コロンボ』本放送第1話(通算第3話、本国での放映日は1971年9月15日)の監督は、TVディレクターとしてデビュー2年目の若きスティーヴン・スピルバーグ(Steven Spielberg)である。その後、TV『激突!(Duel)』(1971年)、劇場第1作『続・激突! カージャック(The Sugarland Express)』(1974年)ときて、『ジョーズ』の大ヒットとなるわけだ。
手許の『This Old Man』に関して調べてみると、ミッチ・ミラー&ザ・ギャングの場合、1~5番はニ長調、6~10番は短2度上げて変ホ長調、The Nursery Rhyme Playersというグループの場合、1~5番はイ長調、6~10番は短3度上げてハ長調へとそれぞれ転調する。なにしろ1~10番まで同じメロディだから、多少は工夫しないともたないんだろう。ボブ・ディランのみは転調せず、最初から最後までハ長調のままである。つくづく無愛想な男だ。まぁ、原曲の素朴な精神(?)を尊重しているとも言えるが。
もっと露骨な楽屋落ちが、第38話「ルーサン警部の犯罪(Fade in to Murder)」にある。第15話「溶ける糸("A Stitch in Crime)」のレナード・ニモイに続きウィリアム・シャトナーの出演であるのはともかく、コロンボの部下役で同じく『スター・トレック』の「ミスター・チェコフ」ことウォルター・ケーニッグも出演している。さらに凄いのは、コロンボが撮影所(?)へ行くと、映画『ジョーズ(Jaws)』(1975年)で使用されたロボット鮫がいるというオチである。ご存じの方も多いだろうが、『刑事コロンボ』本放送第1話(通算第3話、本国での放映日は1971年9月15日)の監督は、TVディレクターとしてデビュー2年目の若きスティーヴン・スピルバーグ(Steven Spielberg)である。その後、TV『激突!(Duel)』(1971年)、劇場第1作『続・激突! カージャック(The Sugarland Express)』(1974年)ときて、『ジョーズ』の大ヒットとなるわけだ。
手許の『This Old Man』に関して調べてみると、ミッチ・ミラー&ザ・ギャングの場合、1~5番はニ長調、6~10番は短2度上げて変ホ長調、The Nursery Rhyme Playersというグループの場合、1~5番はイ長調、6~10番は短3度上げてハ長調へとそれぞれ転調する。なにしろ1~10番まで同じメロディだから、多少は工夫しないともたないんだろう。ボブ・ディランのみは転調せず、最初から最後までハ長調のままである。つくづく無愛想な男だ。まぁ、原曲の素朴な精神(?)を尊重しているとも言えるが。